控えめオスラと花のうさぎ~蒼天編2
ミルラの回想
機工士ギルドでの修行を終え、帰り支度をしていると、リンクパールが鳴り、ウイキョーからの連絡が入った。
双蛇党の任務が落ち着き、明日には帰れそうだという連絡だった。ボクは弾む声で道中の無事を願い、近況を伝えた上で通話を終えた。
――ウイキョーがイシュガルドを出て、気づけば数日が過ぎていた。
ラウバーンさんの救出自体は初日に無事終わったみたいだけど、情報収集から追跡、戦闘まで働きづめだったようで、ウイキョーはどこか疲れた様子にも聞こえた。
ナナモさまが眠っていただけと知ってホッとしたけれど、目を覚ますには少し時間がかかるみたい。
ウイキョーはウルダハの話し合いから一旦離れて、グリダニアの幻術士ギルドや冒険者ギルド、双蛇党…エトセトラ。色々なところに顔を出した所、事情をたくさん訊かれたり、相談を受けたりの連続で、結局今日までかかってしまったのだという。最後に双蛇党の戦歌隊?の相談を受けていたものの、この件はまた何かと頼られることになりそうだとウイキョーは苦笑いしていた。
通話を終えたボクは荷物を背負って屋敷へ戻り、家令のヒトにウイキョーが戻る旨を伝えておく。彼は心なしか嬉しそうに頷いて礼をすると、さっそく使用人達に指示を出し始めた。……ウイキョーの話から察するに、エオルゼア三国内ではもう青服のヒトに追い回される心配は殆どないみたいだ。だからこの屋敷でお世話になる理由はもうすぐなくなるのかもしれない。それを知ってか知らずか、フォルタン家のみんなはボクの修行や勉強を見守り、温かく接してくれた。
夕飯を終え、オルシュファンに庭先で稽古をつけてもらい、シャワーを浴びてから、機工銃に関する本を読む。
けれど、流石に疲れていたみたいで、応接室のソファーの上で倒れるように眠っていたら、通りがかったエマネランさんに「行儀悪すぎ!」とデコピンをされ、オノロワに居室のベッドへ誘導されて眠りについたのだった。
そして……その夜、不思議な夢を見た。
どこか知らない海辺、綺麗な砂浜。晴れた夜空を煌々と照らす、月の光。
その中にひとり、小さな角としっぽの少年が佇んでいた。
どこか遠くを見つめるその表情はどこか悲し気で。――しかも何だか会ったことがある気さえして。
たまらず駆け寄ろうとしたとき、視界が白く塗りつぶされ、唐突に夢は終わってしまった。
目をぱちぱちさせるけれど、目の前に映るのは、豪華な屋敷の天井だけ。
一体なんだったのだろう……と首を傾げながらいつものように支度を済ませ、皆と朝食をとっていると、唐突にオルシュファンのリンクパールが鳴った。彼は断りを入れてしばらく通話に対応していたけれど、突然「何ッ!?」と声を上げる。そして連絡を終えた後、気色ばんだ様子で事情を皆に伝えた。
――アドネール占星台が、ドラゴン族の皇都再攻撃を予知したというのだ。