控えめオスラと花のうさぎ~過去編1(幼少期編)

■■■■■の語り

――かくして、幼き英雄は、長い旅路の最初の一歩を踏み出しました。

自分らしくあるため。生きる意味を探すため。
まだ何者でもない少年はひとり、草原を飛び出したのです。

その先に待ち受ける、たくさんの出会いと別れを、過酷な運命を、彼はまだ知りません。

かの第七霊災まであと十数年。 私もあと少しだけ、その顛末を見届けることといたしましょう――。